皇室典範改正案(要旨)

 本「改正案」は、小泉政権時代、【皇室典範に関する有識者会】[報告書、H17.2006.11.24]が出された時、「こんな報告書が実行されてはならない」と感じ、その時普段自分が「ゲーム理論」を中心に考えていることを記述した記録である。
 それを令和元年改元の日[2019.5.1]、その記録を日本国の将来を思い、少し書き改めたものである。

序 論

1. 日本の古き良き「歴史と伝統」は、守るべきである。
2. 日本国は、日本国誕生と同時に天皇が存在した。
  「女性天皇」が存在したこともあるが、皇統は必ず男系で受け継がれ、「女系」に転移した
  ことはない。これは近年、正統性ということでは、遺伝学的にも、男系の合理性が認められて
  いる。
3. 世界には、多くの国で「キング」「クイーン」が存在しているが、天皇は、世界唯一の   
  「エンペラー(皇帝)」である。このような古い「歴史と伝統」を持った皇室は、世界のどこ
  の国にも存在しない。
  正に日本が世界に誇る「世界的文化遺産」というべき存在であろう。
結論:
   我々は、この長い「歴史と伝統」を守り、次代に渡すのが我々の義務と考える。

 まず天皇家以外にも、家系について若干の考察を加えてみる。宗教界では、むかし僧侶は独身であったため、その弟子が後を継ぎ、その伝統(教え)を守ってきた。血は関係なく、その伝統(教え)を受け継いだ派が正統であった。ただし近年の宗教の世界でも、妻帯者が増え世襲が多くなってきている。
 徳川時代、大名家では男子が途絶えた場合、「しかるべき人」がその家名を名乗ることで、その家系は保たれると考えられていた。ただ家系だけが引き継がれていただけで、血が断絶した大名家は多い。
 ただし大名のトップである徳川家だけは、男子が途絶えた場合、徳川家康の血を引く男系男子が将軍の座に就いた。最後の将軍と言われる徳川慶喜にいたっては、徳川家康の血を引いていても、将軍家とは外戚の関係にある水戸家から、更にその傍系である一橋家から将軍の座に就いている。

そして「聖書」でも、家系は男系で語られている。
 故に次に示す皇室典範改正案は、上記「結論」およびこれら事情をも勘案したもので、多くの国民の支持が得られるように、そして反対者の反対理由をなるべく少なくかつ弱くなるよう考慮して記述した。

皇室典範改正案

[皇位継承]
 現行の「皇位継承」[男系世襲]は、尊重する。ただし、「女性天皇」は認める。
注:
 これが本「改正案」の骨子であり「女系天皇」は認められないが、「女性天皇」を認めている。
 「女性天皇」に反対する人もいるが、「女性天皇」を認めることは、「歴史と伝統」に反しない
 と考える。なお「女系天皇」と「女性天皇」の区別がつかない人も多いが、これは広く広報して、はっきりさせるべきだと思う。
 なお皇室反対派は、「女性天皇」「女系天皇」を意識して区別せず、男女平等の観点から「女系天皇」を主張している。これが皇室破壊の第一歩と考えているからである。

養子縁組

 旧宮家からのみ、現宮家への養子縁組を認め、次による。
 旧宮家から現宮家への養子縁組は、単に養子(男子)、婿養子および夫婦養子いずれも認める。
 そして養子縁組により現宮家を継ぐ。そして将来、その宮家に複数の男子が誕生した場合、その
 一人は旧宮家を名乗ることが出来る。
 注:
1.これで旧宮家から現宮家への養子縁組の間口を広げ、仮に旧宮家の一人息子であっても旧宮
  家再興を託して、養子に出せるようにしたのである。また現宮家にとっても、宮家再興が期待
  できるのである。
2.「旧宮家復活」を主張する人も多い。これに対する反対論もまた根強い。旧宮家全部を復活
  させるのも、問題が多過ぎるし、その選択も また困難であろう。養子縁組なら、話し合いで
  解決できる問題である。
  私は旧宮家復活に反対している訳ではないが、旧宮家復活と養子縁組を比較した場合、いずれ
  にしても皇統破壊派からは反対運動が出るのは予想される。旧宮家復活より養子縁組の方が、
  反対する理由が弱くなるだろう。 また、「夫婦養子」なら旧宮家復活と同じような効果だが、
  夫婦養子の方が反対理由もやや弱くなるだろう。
3.宮家への養子縁組については、「歴史上前例がない」いう理由で反対する人もいるが、それは
  「反対のための反対理由]で代案のない主張である。今はそう言っている場合ではない。
   旧宮家復活より問題点が少ないと思われる。

皇位継承権および順位

 現宮家へ養子に入られた旧宮家の方には、皇位継承権はなくその御子から皇位継承権が生じる。
 この皇位継承権の順位は、別に定める。 
注: 
  これが第2の最大ポイントである。
  歴史上では、これらの方も天皇になられた例がある。それを避けたのは、旧宮家の方がいきな
  り即位されることに、国民に戸惑いが出るだろうしまた反対派からの攻撃材料になりやすい。
  一方、宮家からお生まれになった御子が即位されることには、問題はない筈である。
  すなわち血統的には、公的に皇位継承権を持つ祖先の御子であり、宮家の御子として誕生と同
  時に皇位継承権を持って生れ、帝王学も受け、そして育った御子になる。
  そして家系図中心に図を描けば、近代天皇家から近い家系の方が天皇の地位に就かれたことに
  なる。なお皇位継承権の順位は、現段階では言及出来ないし、また今言及する必要もないであ
  ろう。

摂政および女性天皇

 現在の皇室典範にある摂政の規定を改正し、摂政は皇族として生まれた女子に限定し、女性天皇(摂政天皇)として即位し、摂政の任に就く。[ただし、年号はそのままとする。]

1.女性天皇(摂政天皇)は、しかるべき時期に皇位を禅譲するものとする。
2.女性天皇は退位後も、一代限り皇族の身分を保持する。
注:
  これは第3のポイントである。
  これは歴史が示すとおり、「女系天皇」を否定しても、「女性天皇」は認められていたので
  あり、更に「女性天皇」(摂政天皇)誕生の機会を増やしたのである。
  私がこの案を書いた時点では、[年号はそのままにとする]と書いたが、令和元年を参考に
  すれば、「年号を変えても良いのではないか」と考えるようになった。
  現在すべてのデーターは、西暦で管理されており、データーはそのままで、ソフト(項目)
  を少し変えるだけで何の問題もないと考えられる。
  その他、女性天皇(摂政天皇)が退位後、皇籍を離れられるのも好ましくないと考えられる。

即位の年齢

 天皇即位の年齢は、40歳以上とする。ただし、女性天皇(摂政天皇)はこの年齢規定に拘らず皇室会議の承認による。
注:
  これも令和の例を見て、天皇即位の年齢を大幅に上げたのである。
  これは、女性天皇(摂政天皇)の即位の機会を増やすためと、その在位期間を増やすための処
  置でもある。
  前項の[女性天皇(摂政天皇)]および[即位の年齢]の規定は、具体的には、熱烈な愛
  子さまファンの期待に応えるためでもある。運用次第では、愛子さまが、天皇に即位される可
  能性を100%にまで上げられる。 
  熱烈な愛子さまファンは、愛子さまが天皇になられる日を夢見ているのであり、これで大部分
  の愛子さまファンの支持が得られると思うし、皇統破壊派を牽制することもできるし、
  「正しい皇統論」[万世一系]も守れるのである。
  なお、愛子さまが、旧宮家の方を伴侶として迎えられた場合[私はこれが望ましいと考えるが
  …]、今までの記述を準用すれば良いのであり、これについてはこれ以上私が述べることを
  差し控えたい。

禅 譲

削 除
注: これは令和の例から、禅譲が慣例になっていくと思われるので、前回は禅譲について記述し
   ていたが、今回は削除する。

皇族の離脱

 皇族を離れる規定は、必要である。
 皇籍離脱を認めなければ、皇族が増え過ぎ、将来好ましくない事態も予想される。当然必要な
 処置であるので現規定の若干の見直しは必要であろう。

[結 論]

皇室典範改正は、急げ!
皇室典範改正は、急ぐ必要はないという説がある。 それは内容による。
「正統な皇統を守るための改正」なら、一日も早く急ぐ必要がある。歳月は容赦なく流れる。
ご検討願いたい。

 皇統破壊、天皇制破壊を目論む人達は、確実に存在する。 その人たちと議論しても、根本的に理念が異なるので、意見が一致することはあり得ない。
 「歴史と伝統」を守り、反対理由を極力抑えることを重視して本「改正案]を書いた。
 理念として私は、千代に八千代に日本国が存在し、かつ繁栄し、そして伝説によれば二千六百有余年連綿と受け継いできた、127代・男系世襲という世界でも類を見ない天皇制という「文化遺産」「歴史と伝統」そして「遺伝学による正統性の継承」を、長い歴史の一瞬を生きているに過ぎない我々が、一片の努力もせず、この古き良き伝統を自ら破壊する権利などないと考える。
 本「改正案」は、その最も重要なポイントを記述したものである。
 これが、真の皇室典範改正への道に繋がる事を望む。

 なお小泉政権時代【皇室典範に関する有識者会】に出された「報告書」の結論のポイントを示せば、【我が国の将来を考えると、皇位の安定的な継承を維持するためには、女性天皇・女系天皇への途を開くことが不可欠であり、「広範な国民の賛同を得られる」との認識で一致するに至ったものである。】とある。
 そして男女の差なく【長子優先】を結論としている。
 【長子優先】とは、仮に皇族男子が存在していても、「女系に移れ」と主張している。本心は愛子様を天皇にしたいという思いも含まれていたと思われるが、「知恵のない話」である。とてもこのような報告書で「広範な国民の賛同を得られる」とは思えない。
 ところが、皇族である秋篠宮さまに悠仁[ひさひと]さまという長男がお生まれになったことにより、「報告書」は必然的に破棄された。これは日本国にとって、実に幸いなことであった。
 超優秀な人が何人か集まり検討を加えた「報告書」と凡庸な私が「ゲーム理論」を主体に一人で考えた「改正案」、その内容のいずれが優れているか、皆様方で比較・検討されたい。
 有識者「報告書」が発表されたとき、全面的に賛成の意を表した大手新聞社があった。これは【長子優先】が、皇室破壊の第一歩と考えたからだと私は想像しているが…。
 仮に本「改正案」を主体とする「皇室典範改正案」が発表されたら、先の大手新聞社は、有識者「報告書」に賛成し、本「改正案」に反対する理由を見つけることは極めて困難であろう。
 「皇室典範改正」に関し種々の意見があるだろう。いずれの案でもよい、この「改正案」と比較されたい。そして何れが優れているか、判断されたい。
 いずれにしても正統な皇統は、悠仁さまお一人では心もとない。故に、早急にしかるべき対策を講ずるべきである。歳月は、容赦なく流れる。遠い未来の日本人が、歴史を紐解くとき、この皇位継承問題は一大ロマンとして映ることであろう。
 未来の日本人からも、評価に耐えうる改正内容でありたい。